この記事のこの場所に「この記事には広告が含まれます」という一文が目立つように書いてあります(自画自賛?)
《以上広告アナウンスでした。以下本文》
2018年9月11日。一つの選挙が終わった。
「きのこの山・たけのこの里 国民総選挙2018」(株式会社明治)
結果は、たけのこの里の勝利だった。
株式会社明治、”きのこの山・たけのこの里 国民総選挙2018”。
https://www.meiji.co.jp/sweets/chocolate/kinotake/cmp/2018senkyo/
(参照2018-09-12)
[2019/06/24追記:上記の特設サイトについては、現時点でリンク切れになっています。当記事の続報である”総選挙で敗れたある政党の半年後の末路―「きのこの山・たけのこの里 国民総選挙2018」後日談”[2019/03/29公開]を執筆時に確認済み。]
上記のサイトによれば、得票率は
- きのこ党 42%
- たけのこ党 44%
- どっちも党 14%
[きのこの山・たけのこの里 国民総選挙2018]
だったようだ。僅差の勝利だったことがうかがえる。
この結果が、国民の間に深い亀裂を生むものなのか、それとも、活発な論争を通じてより良い方向に進むものなのか、考察を試みたい。
[当ページは、株式会社明治様とは、一切関係ございません。
スナック菓子「きのこの山」・「たけのこの里」は、株式会社明治の商品です。]
1.選挙結果の分析
今回の結果は、たけのこ党が勝ったものの、得票率では、きのこ党との差はわずか2%だった。しかも、勝者のたけのこ党の得票率は44%で、いずれの党も過半数の支持を得られなかった。
このような結果になったのは、今回参加した「どっちも党」の存在が大きい。
二大政党のいずれもが過半数を取れなかったことで、今回は得票率で14%獲得した「どっちも党」が、今後、キャスティングボートを握るとの見方が、一部の識者から出ているようだ。
ただ、私はそのような見方に懐疑的である。
というのも、「きのこ党」や「たけのこ党」が明確な意思をもって意見を表明しているのに対して、「どっちも党」は「どっちでもいい党」とも言え、組織化されていないからだ。仮に、キャスティングボートを握った「どっちも党」のトップが、何らかの条件を付けて片方の党に肩入れしても、党員が付いていくとは限らない。どちらかを肩入れした時点で、党はその存在意義を失い瓦解してしまう可能性が高い。
得票率を、構成比率だけで見れば、「どっちも党」がキャスティングボートを握っているように見える。ただしそれが意味を持つのは、議会での採決のような、一定期間内で何種類かの投票が行われそこで貸し借りの取引が行われる状況を想定している場合だ。今回のような、決選投票なしの一発勝負で決まる場合では、キャスティングボートの利点を発揮する前に、勝負は終わっている。その意味で、「どっちも党」は、漁夫の利を得ることは難しいだろう。
2.1968年アメリカ合衆国大統領選挙との類似性
一発勝負という点では、議会選挙ではなくアメリカ大統領選挙(本選)が参考になる。
そこで、今回の「きのこ山・たけのこ里国民総選挙2018」のように、二大政党+第三極が出馬したケースで、得票率が似たケースが無いかを、過去のアメリカ大統領選挙で探すと、1968年が極めて近い数字であることが分かった。
その候補者と得票率は
- ニクソン:43.41%
- ハンフリー:42.72%
- ウォレス:13.52%
- その他:0.35%
[1968年アメリカ合衆国大統領選挙]
参考
https://ja.wikipedia.org/wiki/1968年アメリカ合衆国大統領選挙
(参照2018-09-14)
であった。
冒頭で記した「きのこの山・たけのこの里 国民総選挙2018」で発表された得票率は四捨五入しているため、実際の得票数から得票率を計算し、下二桁まで表示すると、
- たけのこ党:43.51%
- きのこ党:42.44%
- どっちも党:14.05%
[きのこの山・たけのこの里 国民総選挙2018。公表されている得票数から得票率を再計算して下二桁まで表示。]
となった。
改めてみると、たけのこ党ときのこ党の得票率の差は、1.07%であり、小数点以下を四捨五入して公式発表した数字よりもさらに僅差であったことが分かる。そして、1968年アメリカ大統領選の得票率と極めて近いこともわかる。
しかしその一方で、アメリカ大統領選挙では、得票率がそのまま結果となるのではないので、参考にならないかもしれない。(実際、得票率だけ見れば、いずれの候補者も過半数を超えていないが、選挙人獲得人数だけ見れば、ニクソンは過半数を超えていた)。
ただ、
二大政党がいずれも過半数を取れずに40%台で均衡し、第三極が10%以上の得票率を獲得した状況
というのは、まれな例として、参考になるだろう。
泥沼化しつつあるベトナム戦争、二分される国内世論の一方で極端な主張をするグループの伸張、暴徒化する運動、予備選挙中の有力議員の暗殺事件、・・・など、1968年の大統領選挙で語られることは多くある。
その中でも、今回の「きのこの山・たけのこの里 国民総選挙2018」にも参考になる点を強いてあげれば、
その後の第三極の分裂と泡沫化
ではないだろうか。
この例を参考にすれば、今後、「どっちも党」が二大政党に割って入る可能性は少ない。
むしろ逆に、「どっちも党」が、二大政党のどちらかを凌駕したとしたら、その時点で、「きのこの山・たけのこの里 国民総選挙」をする意味がなくなり、選挙の存立基盤が失われてしまう。
その意味では、今回の選挙結果は、「どっちも党」の限界であり、逆に今後「どっちも党」が更に伸張した場合は、選挙自体の意味を失うものになってしまうだろう。
3.そもそもの疑問
以上のように、「どっちも党」の将来に対する私の評価は、厳しい。だがこれは、私が「どっちも党」に対して敵対心を持っているわけではない。むしろ私の心情的には「どっちも党」に近い。
そもそもの疑問になるが、
「きのこの山」と「たけのこの里」は対立するものなのだろうか。
どちらも、
ビスケットとチョコレート
を利用している。
ビスケットとチョコレートの組み合わせは、お菓子の王道であり、様々な種類がある。
ビスケットとチョコレートの組み合わせ方も、
「それぞれ独立した状態でつなげる(載せる・挟み込む)もの」から、「分離できない混在した状態のもの」まで様々だ。
きのこの山が前者の代表であれば、たけのこの里は後者の代表である。
それぞれにそれぞれの長所があり、
きのこの山は、その特徴からチョコレートとビスケットの分離が可能であるため、それぞれの味覚を単独で味わうことができ、また、自分の口の中で、チョコレートとビスケットの割合を調整し、味わうことができる。
たけのこの里は、チョコレートとビスケットの一体化率が高いため、そのまま口にするだけで、最適化されたチョコとビスケットの黄金比を堪能できる。
いわば、きのこの山とたけのこの里は、ともにチョコレートとビスケットを組み合わせたお菓子であり、その組み合わせ方が対照的なのである。
したがって、争点は、
ビスケットとチョコレートの組み合わせ具合
である。この争点の場合、きのこの山とたけのこの里だけでは、不十分だと言わざるを得ない。
ざっと思いつくだけでも、「ポッキー」、「ブラックサンダー」、「キットカット」、「コアラのマーチ」、「しみチョコ」、「ビックリマンチョコ」、「アルフォート」、「チョコフレーク」、・・・などが挙げられる。(順不同・敬称略。今思いついたものだけなので、漏れがあると思いますがご容赦を)。
さらには、「ココアクッキー+クリームの組み合わせは?」(「オレオ」・「ノアール」等)や、「高級菓子やお土産お菓子も候補に入れろ」、といった疑問や苦情も出てくる可能性がある。
そういった点を考慮に入れた場合、
今回の選挙で、真の勝者が決まったとは、その得票率が僅差だったことも含めて、いいがたい
のではないだろうか。
4.真の勝者は?
こう言ってしまうと元も子もないが、今回の選挙は、ビスケットとクッキーの組み合わせという大きなくくりの中で、「きのこの山」と「たけのこの里」という、似ているようで両極なもの同士が争ったに過ぎない。
ただ、今回の選挙が無意味だったと言うつもりもない。選挙を通じて、お互いの魅力を知る機会を得ることができるからだ。
アメリカ大統領選がそうであるように、長い選挙活動を通じて、お互いの主張に耳を傾け、実際に議論することで、問題点を把握し、より良い結論を導く助けになるからだ。
その意味で、今回の選挙の真の勝者は、全員だったと言えるのではないだろうか。
・・・という、当たり障りのない結論では、こんな長文を読んでいただいた人には申し訳ないので、最後に個人的な話を。
私が、もし、どっちが好きかと言われれば、
緑の四角い箱の、開け口をピリピリピリとミシン目に沿って破いて開けて机に置いて、上から手を伸ばしてお菓子をつまんで、時折、時間が空きそうになったら、ふたの先を差し込み口に刺して閉めて、またおなかがすいたら開けてつまんで、を繰り返して、もう無くなっただろうな、と思いながら、手を伸ばして箱を傾けて、手に触れた最後のかけら、
が、一番おいしくて好きです。
[追記:実際に「あなたならどっちを選びますか」と聞かれたら、私は迷わず「セールで安くなっている方」と答えます。]
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