分かりにくいプロ野球の「優勝マジック」の用語の改善案(2021年度版)

前記事では、プロ野球での「優勝マジック」に関する用語についてのややこしさについて、具体例を取り上げ、問題点を指摘した。

初心者がいかに「優勝マジック」に関する用語のややこしさを力説したか(2021年度版)

当ブログ記事、”同”、2021年6月22日公開。http://t-hajime.com/baseball-magicnumber-wordchoice-problem-2021/

今回の記事では、その問題点を解決するために、「優勝マジック」に関する用語について、より分かりやすくなるように、良いものは継続しつつ、どのように修正や統一をすればいいかを考えたい。

ただのプロ野球好きの、初心者なりの改善案(ものによっては継続案)を、理由と共に、以下、提案する。

[当記事の内容は、記事執筆時(2021年時点)での個人的な考察による、暫定的な提案です。実際の個人的な使用に際しては、状況に応じて変更したり、(無意識も含めて)当記事と反する記述をすることもあるかもしれませんので、前もってゴメンナサイ。]

今回の改善案の結果だけ見たい人は、以下の長々とした説明をすっ飛ばして、「優勝マジック」に関する用語の改善案(2021年版)のまとめ (ページ内リンク)を参照。

前記事での指摘内容

前記事の内容をまとめると、プロ野球で使われる「優勝マジック」に関する用語のややこしさは、

・述語表現の統一性の無さ
・「プラス」と「マイナス」イメージが、内容と表現で混同
・「可能性」を前提とする範囲の説明の無さ
・「対象チーム」が分かりにくい

という点にある。

これらの分かりにくさや混乱を避けるには、

使うべき用語を整理し、視点によって統一することが好ましい

と考える。

基本的な方針として、

・主語が分かりにくい場合の視点は、「優勝マジックが点灯したチームから見たもの」に統一
・関係する用語も、「優勝マジックが点灯したチーム」にとってのイメージに即した表現に
・様々に表現される言葉を、同じケースでは一定のルールを作って統一
・「可能性」、「対象チーム」などの範囲や意味が分かるような表現や区別

することで、混乱を避けることにしたい。

「優勝マジック」に関する用語をそれぞれ検討する

「優勝マジック」に関する視点と用語を統一するにあたっては、個別に具体例を挙げて、問題点を指摘した上で、解決案を提案してみたい。

「マジック点灯」と「マジック消滅」について

まず、よく使われる、

「優勝マジック点灯」

という表現について。

「マジック点灯」は、語感に明るいイメージがあり、マジック点灯チームにとってもプラスの実態に適したものであるので、素晴らしいネーミングとして評価できる。変更する必要はないと考える。

一方、それに対する、

「優勝マジック消滅」

という表現について。

一見すると、「マジック消滅」も、「消滅」というマイナスの語感と、該当チームにとってのマイナスの実態が、ともにマイナスで合っているように思える。ただ、「消滅」というと、文字通り「消えてなくなる」というイメージで受け取られてしまい、その場合、実態と比べて、「消滅」という語感が強すぎはしないだろうか。

「マジック消滅」と言っても、実際には、優勝に一番近い位置のままである場合がほとんどで、「優勝マジックが消滅」した後に「復活」することもよくある。

また、

「『優勝マジック消滅』は『優勝マジックが0』(優勝決定)になったわけではない」

という点も、分かりにくいものにしている。「消滅する」と「0になる」は似た表現であるのに、優勝マジックが主語の場合、意味するところが逆になってしまう。

そこで、点いたり消えたり復活したりするなどいろいろな段階を含むので、「消滅」という言葉は使わず、代わりに、

「マジック消灯」

と表現することを提案する。

「消灯」は、「マジック点灯」に対比する言葉としても適している。また、これによって、「消灯」しても必ずしも優勝の可能性が無くなったわけではなく、その後に再点灯することがあったりなどの、マジックが点いたり消えたりする現象を伝えることができる。

よって、

「マジック点灯」「マジック消灯」

という組み合わせで、今後表現することとしたい。

「消滅」に関する用語の取扱いについて

「消滅」という言葉は、「優勝マジック」以外でも、「自力優勝の可能性が消滅」など、別の場面でも使われる。

「消滅」という語感からは、「消えて滅する」という強いイメージがある。(個人の感想です)。ところが、「マジックが消滅」したのに、そのすぐ後に「復活」することも、よくある。「消滅」という強い語感にそぐわないように感じる。

さらに、「復活」がない「消滅」の場合は「完全消滅」、というように、特別に「完全」を継ぎ足して区別されている。「消滅」にも、「復活がある」ものから「復活がない」までの段階があることが分かる。ただでさえ、いろいろな場面で使われているのに、幅を持った使われ方をしていては、混乱して当然だろう。

そこで、「消滅」という言葉は、限定的なものにしたい。

「消滅」という本来の語感の強さから、

「消滅」という言葉を用いるときは、復活がない、「完全消滅」の意味で限定する

こととしたい。

「自力優勝の可能性が消滅」と「自力優勝の可能性が復活」について

そうなると、「消滅」という言葉が使われる、

自力優勝の可能性が消滅

という表現にも、修正の検討が必要になるだろう。

「自力優勝」は、マジックの点灯等の判断する重要な基準だ。

備考)
「マジック」は、「自力優勝の可能性のあるチームが1チームに絞られたとき」に「点灯」し、「自力優勝の可能性のあるチームが複数チームになったとき」に「消灯」(消滅)する。

「自力優勝」とは、文字通り、「(他チーム同士の対戦結果にかかわらず)自分の力のみで優勝できる」ということで、言い方を変えると、「残り試合を全勝すれば優勝できる」。ここでの「できる」という部分を、「可能性」という言葉で言い換えている。

「自力優勝の可能性」が分かりにくいのは、マジックの時と同様、消滅したかと思えば、すぐに復活したりすることだ。

特に、「可能性が消滅」という表現をされると、「可能性が無くなったのなら、もう優勝はないのでは」、と思いがちだが、実際にはそうでないことがほとんどだ。言ってみれば「他力優勝」が残っていて、「他力」のおかげで「自力」が復活することはよくある。

つまり、「自力優勝の可能性が消滅」とは、

「自力優勝の可能性が消滅しても、他力優勝の可能性があり、その後の他力しだいでは、自力優勝が復活する可能性がある」

ということで、「可能性が消滅」したのに「復活する可能性がある」、という混同しやすいものになっている。

「可能性」は、それが付く言葉によってどこまでの「可能性」なのか範囲が大きく変わってしまうので、使うときは限定したものにしたい。

そこで、先に、「消滅」を「完全消滅」の時に限定したように、

「可能性が消滅」するときは、完全に可能性が消滅した時、つまり、「優勝の可能性が消滅」のみに限る

ように提言したい。

そして、それ以外の場合で使えなくなった「可能性」という言葉の代案として、

様々に使われる「可能性」の代わりに、「ルート」という言葉を使う

ことにしてはどうだろうか。

「可能性」というのは、たくさんある選択肢の中から選ぶことができるものだ。優勝にも「自力優勝ルート」や「他力優勝ルート」が様々浮かんでは消えていく、そういうイメージに適切だと考える。

備考)
ちなみに、同様な理由で、「コース」という言葉も候補に挙がったが、野球では「コース」という言葉がすでに配球等で使われているので、混同を避けるため、外すことにした。他にも、「ケース」という言葉も候補に挙がったが、最終的には、優勝への「道筋」というイメージが近い、「ルート」を選択することとした。この辺りは好みの問題だと思うので、あくまで現時点での暫定的な結論だ。

次に、「ルート」で表現した場合、それに付く「消滅」と「復活」という言葉についても検討したい。

先に述べたように、「消滅」は語感が強いので、その後に「復活」(ルート)がある場合は使うのを避けたい。「マジック消滅」では、「点灯」との対比で「消灯」と言い換えることにしたが、「自力優勝」は途中で点くわけではなく(ある意味では初めから点いている)、しっくりこない。「消滅」とも「消灯」とも違う言葉で表現したい。

そこで提案したいのは、

「喪失」

という言葉だ。

「自力優勝ルートが喪失」と表現すれば、失った悲しさというイメージも伝わり、また、「記憶喪失」という言葉で知られるように、失ったものが戻る可能性があることもイメージできる。

備考)
ちなみに、「消失」という言葉も候補に挙がったが、「消失」だと偶然そうなったというイメージが強く、敗北の結果そうなったということが伝わりにくいため、失った悲しみが伝わる「喪失」という言葉を押したい。

また、「喪失」に対する表現だが、これはこれまで通り、

「復活」

でいいだろう。「復活」には、「新たに獲得するのではなく、初めにあっていったん失ったが、それをを取り戻す」というように、力強いイメージがあって、ぴったりだ。

備考)
なお、初めの基本方針で、「主語が分かりにくい場合の視点は、『優勝マジックが点灯したチームから見たもの』に統一」としたが、「自力優勝」のケースは主語が各チームなので、統一されていない。ただ、この場合は、主語が各チームだとはっきりしているので、「自力優勝」に限っては、各チームから見たイメージに即した表現になることをお断りしておく。

以上より、これまで使ってきた「自力優勝の可能性が消滅」と「自力優勝の可能性が復活」については、それぞれ、

自力優勝ルートが喪失
自力優勝ルートが復活

というように表現することを提案したい。

「マジックが減る」という表現について

よく使われる、

「マジックが減る」

という表現について考えたい。

「マジックが減る」ことは、「優勝マジックが点灯したチーム」にとっては、「優勝が近づいている」プラスの評価であるが、「減る」という表現でマイナスのイメージが付いて分かりにくい。

この分かりにくさを解消するために、「減る」という表現は避けたい。

そこで、プラスのイメージのある、

「マジックが進む」

という表現に変更することを提案する。

優勝というゴールに進んでいく、肯定的なイメージとしても、「進む」という表現が適切だと考える。

「マジックが減る」という表現は、すでに定着しているので、あえて変える必要はないのかもしれないが、混同を避けるためには、この「マジックが進む」という代替案を提示したい。

「マジックナンバー〇《数字》」を副詞で補足

マジックナンバーが数字と共に表現されるとき、

マジックナンバーは〇になりました 《〇は数字》

とだけ言われることが多い。

一般の人にとっては、突然数字を出されても、「それってどういうこと?」となりやすい。数字が大きい方がいいのか小さい方がいいのかが、直感的に分かりにくいからだ。

そこで、マジックナンバーはカウントダウンされていく数字であることが分かるように、

マジックナンバー残り〇 《〇は数字》

というように、数字の前に「残り」という副詞を付けるようにしたい。

これは、先に提案した、「マジックが進む」と表現するにも沿うものになる。「優勝というゴールへ進んでいく」場合、残りあと〇《数字》が、目標となるからだ。(スゴロクで言えば、「残り〇マス」というイメージ)。

補足)
人によっては、「残り」よりも「あと」の方が使いやすいと思うかもしれない。例えば、残り数字を表現する場合、「あと〇マス」、「開催まであと〇日」の方が口にしやすいように思える。ただ、「あと」という表現は「あとそれで」のような接続的な役割をするときがあって、数字の後ろに単位(マス、日など)があればその混同を防ぎやすいが、単位を表現しない(マジックナンバーのような)場合は、混同しやすいように思える。さらに、「マジックナンバーはあと〇」のように「は」を入れた場合、あ段の文字が続いて発音しにくく、また、表記した場合も「はあと」がカタカナと数字の間に浮き出て、誤読しやすい。よって(現時点では)、「残り」と表現することを提案したい。

「マジック対象チーム」について

「マジック対象チーム」がややこしいのは、

「マジック対象チーム」は「マジック点灯チーム」ではない

という、当たり前の事実だ。

「マジック対象チーム」とは、

マジックの点灯したチームにとって、「各チームに対して上回ることが決定するのにあと何勝すればいいか」の、それぞれのチームに対しての「あと何勝」の数字が一番大きいチーム

が、対象となる。つまり、「マジック点灯チーム」にとってマジックの数字を決める対象となるチームが、「マジック対象チーム」であるので、「マジック点灯チーム」が主で、「マジック対象チーム」は従である。

補足)
この説明で分かりにくければ(正直、上手く伝えられている気が全くしない)、より詳しく説明した、前回記事(での「「優勝マジック」の「対象チーム」の分かりにくさ」の章)を参照していただきたい。

対象となるマジックの数字が一番大きいチームなので、現時点で二位のチームが対象になるとも限らず、また、複数のチームが対象になることもある。

マジックを算出する際には、各チームに対してそれぞれ「上回るにはあと何勝」という数字が計算されているのだが、実際にニュースで出てくるのは、(各チームに対する数字の中で比較したうち)一番大きいものだけが、「マジック〇《数字》」と出て、その数字の大きいチームが「マジック対象チーム」とされる。

言い方を変えると、各チームごとに対して個別のマジック(「そのチームを上回るのにあと何勝すればいいか」という数字)が算出され、これらの個別のマジックの内、一番大きな数字が、「優勝マジック」の数となり、そのマジックの数字を持つチームが「優勝マジック対象チーム」となる。

他のチームとの比較で一番大きな数字になるチームが「対象」となるのだが、ニュースなどでは、対象となったチーム以外の数字は、まず出てこないので、なぜこのチームが「対象」なのか、分かりにくくなっている。

そこで、順を追って説明したい。

まず、対象チーム以外の、各チームに対する個別のマジックの数字も、表記できるようにしたい。

各チームに対して「上回るにはあと何勝」という数字を、それぞれ、分かるように表現する。

個別チームに対して、「上回るにはあと何勝」を意味する用語を、

「上位マジック」

と表現することにしたい。

具体的には、それぞれのチームに対して、上回るために必要な勝利数を、

「対○○(チーム名)上位マジック」

と表現することを提案する。

「優勝マジック」は、文字通り、優勝を決める数字だが、

「上位マジック」は、対象となるチームを上回るのにあと何勝すればいいのかを示す数字

を表す。これは、各チームに対して算出することになる。

備考)
「上位マジック」という言葉は、これまで、個人的に優勝マジックの動きを追ってきた記事の中で、必要に迫られて表現した。マジックを算出するには、各チームに対しての数字を出さなければならなく、「優勝マジック」とは区別が必要なので、「上位マジック」という言葉を使った。改めて、当ブログ記事内を検索すると、この言葉を使ったのは2019年の記事だった。

例えば、AからFまでの6チームがあるとして、AがBを上回るにはあとb勝必要だとすれば、

Aの対B上位マジックは残り《数字b》

と表現する。

他のチームに対しても、対C上位マジック残りc、・・・と同様に算出し、6チームで争っているとすると、

Aは、
対B上位マジック残り《数字b》
対C上位マジック残り《数字c》
対D上位マジック残り《数字d》
対E上位マジック残り《数字e》
対F上位マジック残り《数字f》

とそれぞれ表現される。

そして、bからfまでの数字の内で、一番大きなものが「優勝マジック」となり、その一番大きな数字のチームが「マジック対象チーム」となる。(仮にそれがBチームに対するbであれば、「マジック対象チーム」はBチームとなり、優勝マジックは残りb《数字》となる。)

この、それぞれ各チームに対して個別に算出される上位マジックは、0以下になった時点で、そのチームは、「マジック点灯チーム」を上回ることができない。つまり、その対象となるチームは、優勝の可能性が完全消滅したことになる。

この算出を個別のチームに対して行い、他のすべてのチームに対しての上位マジックが0以下になると、どのチームも「マジック点灯チーム」を上回る可能性が完全消滅、つまり、「マジック点灯チーム」の優勝が決定することになる。

このように、「上位マジック」は各チームに対して存在し、そのうちで一番大きな数字が「優勝マジック」となる。

通常の勝敗結果なら進む(減る)はずのマジックが、そのままだったりするケースがあるが、それは「対象チーム」が入れ替わったりするからである。ニュース等では、「対象チームは○○になりました」と、伝えるだけのことが多いので、見ている方は、突然に思えて分かりにくい。

この分かりにくさを無くすためにも、

各チームに対しての「上位マジック」を、常に並記しておくこと

が望ましい。

そしてその上で、

「対○○(チーム)上位マジック」、もしくは、「上位マジック(対○○チーム)」

と明記して、対象が分かりやすくなるようにし、その延長で、優勝マジックも、

「優勝マジックは残り、対○○上位マジックの《数字》」

であることを伝えれば、全体像が見えやすくなると考える。

「対象チーム」と言う表現は混同しやすいのでできれば使わないようにしたい。

ただ、すべてのチームに対しての「上位マジック」を表記するのはスペースの関係上、難しいことが多いと思われる。

そこで、「優勝マジック」がどのチームに対しての「上位マジック」であるかを伝えるには、シンプルに、

「優勝マジック(対○○《チーム名》)」

のように、数字の後ろに()表記で「対象チーム」と明記せずに「対」とだけ表記することを提案したい。

「優勝マジック」に関する用語の改善案(2021年版)のまとめ

以上の変更点を、表にまとめると、

従来表現改善案
マジック点灯-(変更無し)
マジック消滅マジック消灯
自力優勝の可能性が消滅自力優勝ルート喪失
自力優勝の可能性が復活自力優勝ルート復活
消滅完全消滅(消滅を使うときは完全消滅の時に限定)
マジックが減るマジックが進む
マジックナンバーは〇《数字》マジックナンバー残り〇《数字》
マジック対象チームは○○《チーム名》優勝マジック(○○《チーム名》)
-(対象チーム以外のマジック)対○○《チーム名》上位マジック
「優勝マジック」に関する用語の改善案(2021年版)の対照表[2021/07/13作成]


現時点での粗削りな改善案で、定着するかどうかも怪しいが、今年は、この方針に則って、優勝マジックを追って行くこととしたい。


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