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《以上広告アナウンスでした。以下本文》
野球やソフトボールでの「振り逃げ」。
「いつかホームランを打ってみたい」、「いつか完封をしてみたい」、「いつか盗塁をしてみたい」、「いつかダブルプレーを取ってみたい」・・・。
野球やソフトボールをやっていると、様々なやってみたい目標が、それぞれの実力レベルに応じて、現れてくる。
だが、
「いつか振り逃げをしてみたい」
ことを口にする人は少ないように思える。(まるで、「食い逃げをしたい」かのように犯罪的なマイナスの印象を持たれるからだろうか)。
そこで今回は、あまり口にはしにくい「振り逃げ」について、初心者がどのように高く評価し、いかに実現しようとしたかの話をしたい。
1.「振り逃げ」とは
実を言うと、「振り逃げ」という言葉は、野球やソフトボールのルールブックには存在しない。
https://ja.wikipedia.org/wiki/振り逃げ
(参照2018-10-24)
では、ルールブックにはどう書かれているのか。
ソフトボールで該当する部分を抜粋すると、
8-1項 打者が打者走者になる場合
1.(省略)
2.無死または一死で走者が一塁にいないとき、または二死のときは一塁に走者がいても、捕手が第3ストライクの投球を捕球できなかったとき。(第3ストライクルール)公益財団法人日本ソフトボール協会、”2018 オフィシャルソフトボールルール”、公益財団法人日本ソフトボール協会。2018年2月1日発行。p.79。
となっている。
つまり、
一塁にランナーがいない場面、もしくは、二死の場面で、
打者がツーストライクを取られていて、
次の投球がストライク(ストライクゾーンを通過、もしくは打者の空振り)だった(第3ストライク)が、
捕手がその投球を捕球できなかったとき、
バッターは、打者走者として、一塁へ走ることができる。
このような条件を満たした場合、バッターは三振をしながらも、一塁へ駆け抜けて、アウトにならなければ走者として生き残れる。
ルールを見てわかる通り、バッターが振っていなくても、ストライクで捕手が捕球できていなければ、「振り逃げ」(ルール上は三振後でも打者走者になるという意味で)は成立する。
また、一塁でセーフになったとしても、記録上は、三振であることに違いなく、相手に、暴投、捕逸等のエラーがつくことになる。
2.「振り逃げ」の価値
上で示したように、「振り逃げ」は、様々な条件が重なって初めて起こりうる。
それは貴重な体験であり、ある意味、ヒットを打つよりも難しい。
ところが、「振り逃げ」を目標にしたり、実現して自慢する人はほとんどいない。
それも当たり前で、「振り逃げ」は三振を前提にしているため、初めから三振を目指す打者などいるはずがないからだ。
しかし、
いったん三振でアウトになったと思った打者が、「振り逃げ」によってアウトにならずに一塁走者として蘇ることの価値は、大きい。
ただ、その価値の大きさの割には、「振り逃げ」はあまり注目されていないし、せっかくの「振り逃げ」のチャンスに準備もできていないことが多い。本人も気づかずに、ベンチの指摘で初めて、走り出すケースも、まま、ある。
もちろん、「振り逃げ」のチャンス、例えば具体的に、ダイレクトでキャッチャーが捕球できなかったケースと言ってもいろいろある。
ワンバウンドでキャッチしたり、手前に落としてすぐに取り直したケースなどは、すぐにタッチされて「逃げる」間もなくアウトになる。
また、タッチを逃れても、すぐに一塁に送球されればアウトになる。(二死満塁の場合は、ホームでのフォースプレイでアウトになる)。
だが、一塁の到達が、アウトかセーフかで、間一髪だった場合、
「今のプレーですぐにふり逃げに気づかなかったのか」、「反応が遅れてすぐにスタートできてなかったのではないか」「三振した後の気まずさで全力疾走できていなかったのではないか」、・・・
などの反省点が出てくる。
3.「振り逃げ」を極める
「振り逃げ」自体が、稀な例であり、かつ、「振り逃げ」で一塁でクロスプレーになる例は、もっと稀である。
しかし、その、起こるかわからない状況に備えて準備し、実際に起こったら対処して成功させたときの喜びは大きく、スポーツをプレーする醍醐味でもある。
そこで、「振り逃げ」の準備を極めようと、初心者がいろいろと想像してみた。
事前の準備―ルールの確認
「振り逃げ」は、あくまで、追い込まれたときの相手エラーで与えられたチャンスであるので、初めから目標にするべきことではない。しかしその状況になったときには、それに対応できるように、確認をしておく必要がある。
そのためには、試合前から、「振り逃げ」が成立する状況をルールの上で理解し、もしその状況になったときに対応できるように、頭の片隅に置いておく必要がある。
覚え方は人それぞれだろうが、
塁上の走者を中心に記憶するのであれば、
「一塁が空いていれば、常に振り逃げのチャンス。二死だったら一塁が埋まっていても振り逃げのチャンス」
アウトカウントを中心に記憶するのであれば、
「二死だったら常に振り逃げのチャンス。ノーアウトまたはワンアウトでも一塁にランナーがいなければ振り逃げのチャンス」
と、覚えればいいだろう。
実際の試合―状況の把握
振り逃げの可能性を意識するタイミングはそれぞれだ。
打席に立つ前から思い起こすこともあれば、ツーストライクを取られた時点や、三振をした瞬間に思い起こすこともあり、最終的には、ベンチからの指示で慌てて思い起こすこともあるだろう。
あまりに想定が早すぎると、通常の打撃に影響が出る。かといって振り逃げできるチャンスが実際に起こった後にベンチからの指示で気づくのでは遅すぎる。
実際の試合では、チーム状況にもよるが、個人的にはホームランやヒットを狙いたいものだ。そして打者として、三振を取られるまでは、塁に出ることを(状況によっては走者を進めること)を目指し、全力を尽くす。
さらにツーストライクを取られた状況で、ストライクを投げられたときも、打って結果を残すことをあきらめないでおく。ただし、三振を喫してしまったときは、振り逃げの可能性があることを思い起こし、「振り逃げ」に備える。
個人的に「振り逃げ」を意識するのにベストだと思うタイミングは、ツーストライクを取られた時点だ。
次のストライクで三振の可能性が出たときに、頭の片隅で、振り逃げが成立する状況であるかを確認しておく。振り逃げが成立するケースであれば、打って結果を残すことを第一の目標としながらも、三振した場合にキャッチャーが捕球してなければ振り逃げできることを、頭の片隅に置いておく。
そうしておけば、空振りした瞬間に(もしくは見逃してストライクを取られた瞬間に)、その直後の捕手の捕球が成立したかどうかで、すぐにスタートが切れる状況に準備ができる。
チャンス到来-一塁へダッシュ
三振した瞬間、普通は、
「しまった!」
という後悔の念が起こる。しかし、振り逃げのことを想定していれば、「振り逃げのチャンス!」という発想ができる。(三振を極度に恐れる選手にとってはこういう考え方もプラスになる)。
次は、そのボールをダイレクトで捕手が捕球したかどうかである。
充分に準備できている打者であれば、自分が空振りしたボールが捕手が捕球できたかどうかは、振り返らずともわかる。
空振りするような低いボールであれば、捕手がキャッチする前にワンバンドしていることが予想できることがある。その時は、ボールの行方を見ずに走り出せる。
あるいは、ボールがバウンドした音や、キャッチャーの動いた音を聞き取り、ボールが捕球できなかったことを、気配で察した時は、振り返って見る前に、一塁へ走り出す。
背後で、審判が「ストライク」とだけ言って、「(バッター)アウト」と言っていなければ、そのまま、一塁へGoだ。
全力疾走―ベースを駆け抜けろ
後は振り返らずに一塁へと全力で駆け抜けるだけだ。
ただ、注意したいのは、スリーフットレーンの中を走ること。
本塁と一塁のベースラインの中間からファールの外側に3フィート(0.91m)離れて並行して線が引かれている線の間だ。
もし、このスリーフットレーンから外れて走り、本塁側からの一塁への送球が当たった場合は、守備妨害としてアウトになる。ボールをぶつけられた上に、アウトになるのは踏んだり蹴ったりなので、このレーンの中を走ることを心がけよう。
また、ソフトボールボールの場合は、一塁がダブルベース(オレンジ色のベースがファール側についている)であるので、注意が必要だ。通常の一塁でのプレイでは、守備側がフェア側のホワイトベースを使い、走者はファール側のオレンジベースを駆け抜けることになっているが、一塁側ファールゾーンでプレイが行われたときは、打者走者も守備側もどっちのベースを使ってもいいことになっている。「振り逃げ」のケースはこれに当てはまることが多いので、ランナーは一塁手と交錯しないように、適したベースを駆け抜けるようにしたい。
判定セーフ-次のプレーへ
これがセーフになれば、チームとして大きい。三振したことなどなかったように堂々と振舞ってもいいぐらいだ。(ただし、相手のエラーでの出塁なので、相手を挑発するような態度は取らないこと。)
もちろん、走者になったので、それで満足せずに、チャンスがあれば次の塁にを目指すような積極性も見せてもよい。(ただし、勢いに乗って一塁を駆け抜けた後、二塁を目指そうとするそぶりを露骨に見せてしまうと、進塁の意思アリと見なされ、塁に進むか戻るかする前にタッチされるとアウトになるので、冷静に判断したい。)
4.「振り逃げ」はもっと評価されていい
野球やソフトボールをしていて、振り逃げをするチャンスはそんなになく、成功することもそれほど多くない。
さらに、紙一重でセーフになることなど、長い競技人生でも、1回あるかどうかぐらいではないだろうか。
しかし、その現場に遭遇し、上記のように、「振り逃げ」の備えをした上で三振と同時にボールの行方を見もせずに一塁に走り出し全力疾走で一塁を駆け抜けてセーフになったとしたら、会心の結果である。
その時は、「振り逃げ」は相手のエラーによるおこぼれではなく、周到な準備と全力プレーによって自身が勝ち取った成果であり、自慢してよい。
その意味では、「振り逃げ」の記録を持つことは、周到な準備と全力プレーをした証であり、優れた選手の証明だと、言えるのではないだろうか。
思えば、その割りには評価が低いのは、「振り逃げ」という名称に問題があるように思える。「振り逃げ」自体が俗称で、ルール上はバットを振らなくても「振り逃げ」できるややこしさや、「逃げる」という点がマイナスイメージに結びついている印象がある。
そこで個人的に、「振り逃げ」に代わる新たな名称をいくつか考えてみた。
- 捕球不足
- 蘇る三振
- ノーキャッチノーアウト
- 三振復活
- エラー&トライ
- ストライクフェニックス
- ストライクフリーダム
・・・いろいろ考えてみたが、これと言ったものは思い浮かばず、ゴロもよくない。(最後の方は、商標的に「ララァ・スン専用モビルアーマー」的な問題が出る可能性が・・・)。代わりとなる名称は難しそうだ。「振り逃げ」でいくしかない。
最後は話がそれてしまったが、
「振り逃げ」はもっと評価されていい
というのが、今回のテーマの結論である。
まとめ
- 「振り逃げ」を真面目に研究してみた
- ルール上の「振り逃げ」ができる状況は
- 「振り逃げ」を極める
- 事前の準備と全力疾走
- 「振り逃げ」は一流選手の証
- 「振り逃げ」はもっと評価されていい
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