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《以上広告アナウンスでした。以下本文》
2019/12/17。今年は衆議院総選挙もAKB総選挙も行われなかったが(当記事執筆時点での情報によるものです)、この国民総選挙は行われ、結果が出た。
「きのこの山・たけのこの里 国民総選挙2019」
新きのこ党と新たけのこ党との一騎打ちになった選挙の結果は、新きのこ党が勝利した。新きのこ党は前身のきのこ党も含めて、40年の戦いで初勝利ということだ。
株式会社明治、”きのこの山・たけのこの里 国民総選挙 2019”。https://www.meiji.co.jp/sweets/chocolate/kinotake/cmp/2019senkyo/(参照2019-12-20)
そしてこの選挙の後、両党は「ノーサイド協定」を締結し、40年に渡る戦いを終結した、と報じられている。
40年に渡る戦いがついに終結!
同、”きのこの山・たけのこの里 国民総選挙ノーサイドキャンペーン”。https://www.meiji.co.jp/sweets/chocolate/kinotake/cmp/2019senkyo/no_side/(参照2019-12-20)
だが、本当に戦いは終わったのであろうか。
前回の総選挙ではたけのこ党の勝利に終わったが、その結果から1年もたたないうちに、新党の結成があり、総選挙が行われることになった。今回の総選挙の結果が、最終であると、言い切ることができるだろうか。
その疑問に答えるため、これまでの動きを整理してまとめることで、今回果たして本当に最終決着したのかを、考察したい。
[当ページは、株式会社明治様とは、一切関係ございません。
スナック菓子「きのこの山」・「たけのこの里」は、株式会社明治の商品です。]
1.「きのこの山・たけのこの里 国民総選挙 2019」の得票結果
選挙期間・投票期間・投票方法・票数計算などについては、公式のホームページで確認して欲しい。
そしていろいろなんやかんやで、最終的に出て来た数字は、
新きのこ党 6021986票
新たけのこ党 4565799票
[株式会社明治、”きのこの山・たけのこの里 国民総選挙 2019”。同。(参照2019-12-20)]
で、新きのこ党が勝利を収めた。
また、この数字から得票率を計算すると、
新きのこ党 56.88%
新たけのこ党 43.12%
[両者の合計得票数を総得票数とし、無効票は無かったこととして計算。%表示で小数点以下3桁を四捨五入して表示]
となった。
2.前年の2018年総選挙との比較
では、1年前に行われた「きのこの山・たけのこの里 国民総選挙2018」は、どのような結果だったのか。
残念ながら、当時の結果を伝えた公式の特設ページは、すでに削除されている。そこで、孫引きになるが、当ブログで記事にした内容から再現する。
2018年の総選挙の結果は、
きのこ党 6761773票(42.44%)
たけのこ党 6931220票(43.51%)
どっちも党 2238204票(14.05%)
[株式会社明治、”きのこの山・たけのこの里 国民総選挙 2018”。カッコ内の数字は得票率で、三党の得票合計数を総得票数として、無効票は無かったこととして計算。%表示で小数点以下3桁を四捨五入して表示。当ブログ記事”「きのこの山・たけのこの里 国民総選挙2018」の結果から分かったこと”(参照2019-12-21)から再現した。]
であった。
2018年の総選挙の特徴は、第三勢力のどっちも党の登場であったが、どっちも党は今回の選挙には参加していない。[どっちも党の「末路」については、当ブログ記事”総選挙で敗れたある政党の半年後の末路―「きのこの山・たけのこの里 国民総選挙2018」後日談”を参照]。
そして、きのこ党は新きのこ党、たけのこ党は新たけのこ党として、2019年の総選挙に参加することとなった。
そこで、それぞれの2018年と2019年の得票数の増減がどうであったか等を整理すると、
2018年の総得票数→2019年の総得票数 -5343412票(-33.54%)
きのこ党→新きのこ党 -739787票(-10.94%)
たけのこ党→新たけのこ党 -2365421票(-34.13%)
[2018年総選挙から2019年総選挙への得票数の変化。カッコ内は前年度からの増減率で、%表示で小数点以下3桁を四捨五入して表示。]
となっている。
選挙期間、選挙時期、投票方法等が異なり、(SNS等の)母集団の数字を2018年と2019年の選挙ごとに特定することは困難なので、単純比較はできないが、実数だけ見れば、いずれの項目も減少している。だが、全体の得票数の減少率と新たけのこ党の減少率が約34%前後でほぼ同等であるのに対し、新きのこ党は約11%という減少率にとどまっている。
3.数字から見る新きのこ党の勝利要因
2018年との数字の比較から分かるのは、
総得票数と新たけのこ党の前年比の減少率はほぼ同じ
新たけのこ党の得票率はほぼ変わっていない(43.51%→43.12%)
ことである。
ここから予測されるのは、2018年にたけのこ党を支持していた人は、2019年もそのまま新たけのこ党を支持した可能性が高いということだ。
詳細は、投票行動調査が必要になるため、断定的なことは言えないが、全体の数字の変化を見る限り、2018年と2019年で、たけのこ党から新きのこ党、あるいはきのこ党から新たけのこ党、へと投票行動を変えたことによる影響は、ほとんどなかった(あるいはお互いが相殺された)可能性が高い。
そうなると、新きのこ党も、2018年と同等の得票率になるはずだが、実際には、約14ポイントもアップしている。
そしてこの14ポイントという数字は、
2018年の総選挙でどっちも党が占めた得票率
とほぼ一致している。
つまり、新きのこ党の勝利要因は、
2018年選挙でどっちも党に投票した人がこぞって新きのこ党に投票したこと
であると、数字上から推測することができる。
4.各陣営の動きを振り返って見る勝敗要因
今回の2019年の総選挙は異例続きだった。2018年の選挙後の動きを箇条書きにすると、
・どっちも党の解党
・前回選挙で選挙委員長を務めていた松本潤氏が新きのこ党の党首に就任
・松本党首による再選挙の訴えと、総選挙の決定
・新たけのこ党の党首に美輪明宏氏が就任
・選挙期間中に、美輪党首が一時入院
・総選挙の結果発表、新きのこ党の勝利
・松本党首と復帰した美輪党首で「ノーサイド協定」調印
という流れになった。
最初に驚かされたのは、選挙委員長だった松本氏の新きのこ党党首の就任だ。(今年一月には「嵐、活動休止」の突然の発表があって驚かされたが、休止発表はこの党首就任を見据えたものだったとも、一部ではささやかれたとかなんとか。)
手法については賛否があるものの、公平であるべき選挙委員長が辞任して新党を立ち上げ、再選挙へのハードルを設定しそれをクリアして再選挙への道筋をつけた動きの速さは、疑義を挟ませる余地を与えないスピード感で、見事と言っていいだろう。
その一方で、選挙委員長であった松本氏が新きのこ党党首に就任したことは、かえって対抗となる新たけのこ党の党首選びを難しくさせることとなった。というのも、新たけのこ党が「弱い党首」であれば、新きのこ党が勝利してもそれは「党首の人気の差」でかたずけられて、「きのこの山・たけのこの里のどちらかを選ぶ」という選挙の根本的な意味合いが薄れてしまうからだ。松本氏に対抗できる党首を新たけのこ党が選び出せるだろうか、不安に思っていたが、新たけのこ党は、美輪氏を党首に担ぎ上げることに成功した。
正直、この人選は予想していなかった。
だが、松本氏に対抗できる「大物」であり、また、たけのこの里カラーにも親和性があって、絶妙な人選だと感心させられた。このことによって、選挙の正当性が確保されたと言っていいだろう。
(美輪氏は、選挙中、一時入院し選挙活動の制限を余儀なくされるが、このことは、両党首の選挙活動の自粛の動きとなって、かえって、党首人気による選挙への影響を防いだと見ることができるかもしれない。また、党首としての選挙活動が制限されながらも、新たけのこ党の得票率がほとんど変わっていないことは、支持者の求心力を維持していたことを意味している。美輪氏は、選挙結果発表時に、病気から復帰し、「ノーサイド協定」調印を実現させたこと含めて、その存在自体が今回の一連の大仕事を成し遂げた功労者と言っていいかもしれない。)
両党の固定支持層は変わらない可能性が高いため、カギとなるのは今回不参加の旧どっちも党の支持者の動向だと当初から見られていた。この中間層といえる旧どっちも党支持者は、両党にとっての草刈り場となることが予想されたが、結果的には、新きのこ党が総どりしたようだ。
松本氏の新党首就任、再選挙宣言と選挙を実現させたそのスピード感や、前回選挙で惜敗した次点バネなどで、中間層の注目と票を一手に集めたと言えるだろう。
選挙終盤戦の11月に入ってからは、嵐のSNS解禁があり、これも新きのこ党の票数を伸ばす一因になったことが想像できる。(このSNS解禁も、今回の選挙対策の一環であったと、一部ではささやかれているとかなんとか)。
対する新たけのこ党は、美輪氏を党首に担ぎ出すという妙手を実現させたが、新きのこ党の息継ぐ間もない攻撃手の前では固定支持層を維持するのが精いっぱいで、防戦一方に追われたまま、選挙戦が過ぎていった。
以上のような、計算された動きや、予期できなかった出来事などが、合わさって、最終的には、新きのこ党が勝利を収めた、と分析できる。
5.「ノーサイド調停」の重み
選挙発表後に行われた会見では、両党党首による「ノーサイド協定」の調印が行われた。
これで、「40年に渡る戦いがついに終結!」(同上)となった。
きのたけ総選挙もそうだが、国民投票や住民投票等の直接選挙によって結論を出すことは、分かりやすい面があるものの、遺恨が残るなどの負の面もあって、問題点は大きい。特に、国論を二分する状況下で、両者の対立が4割台で拮抗している場合は、残りの中間派の1割台の意見が、結論を左右することになる。そしてその中間派は、いわゆる「風」に流されやすい。国論を二分する状況で、「風」によって結論を左右される状況の怖さは、現実の国民投票や住民投票等でも、身に染みているだろう。二分する国論の行方を、1割台の中間層に、実質的にゆだねるケースでは、直接投票が最適解であるとは言い切ることは難しい。そのため決着をつけたつもりでも、お互いが納得しない状況が残り、常に再選を望む声が絶えないことになるだろう。
だが、今回の総選挙では、新きのこ党が念願の初勝利を収めたことで、「きのこの山」派には達成感が満たされた。一方の「たけのこの里」派は、敗北したものの、1年前の選挙では(僅差で)勝利しているだけに、今回は、松本党首による手腕に翻弄された面が強い、と割り切れる。
長すぎる戦いに、厭戦気分があったのも事実だ。様々な面で、今回の戦いは、最後とするのにふさわしい条件が整っていた。
その意味では、両者に「ノーサイド」の機運は高まっていたと言えるだろう。
そして、この機をとらえて「ノーサイド協定」を調停できたのは、両党首の手腕によるところも大きい。この両者でなければ、まとまるものもまとまらなかったであろう。(来年の、何とか平和賞の有力候補に躍り出たとの意見も、一部ではささやかれているとかなんとか)。
6.本当に最終決着なのか
ただ、今回の「ノーサイド協定」には、気がかりな点がある。
それは、期限が明示されていないことだ。(株式会社明治なのに)。
無期限という期間の制限は、一見するといつまでも守られるように見えるが、裏を返せば、いつでも破棄できることを意味する。何らかの理由で、今日明日にでも破棄されても文句は言えないのだ。
「ノーサイド協定」は、両党首の合意をまとめた文書であって、「ノーサイド協定」自体には、争い終結を保証するものは何もない。
協定遵守を担保するものは、両者の意思によってのみである。
今回は様々な偶然も重なって、「ノーサイド協定」が結ばれ、戦いが終結したことが宣言された。ガラス細工のように積み上げられた終結宣言は、ささいな衝撃で壊れてしまう恐れが常に付きまとう。先に述べたように、国論を二分する状況下での直接投票は負の面が大きいことも、忘れてはならない。
このことをわれわれは自覚し、ノーサイド精神は、両者のたゆみない努力によってのみ維持されることを、後世に語り継がらなくてはならないだろう。
終戦協定が今後も守られるかどうかは、われわれ自身の意思にかかっている。
とかなんとか。
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